SDGsとは


2015年9月、ニューヨークの国連本部において“国連持続可能な開発サミット”が開催され、193の加盟国によって「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ(2030アジェンダ)」が全会一致で採択されました。誰一人取り残さない-No one will be left behind-を基本理念として、国際社会が2030年までにあらゆる貧困を撲滅し、持続可能な開発目標として設定されたものがSDGs(Sustainable Development Goals: 持続可能な開発目標)です。SDGsは、17のゴール、169のターゲットで構成されています。

FAIRTRADE
国際フェアトレード認証コーヒー

コーヒー生産地との「公平な貿易」


国際フェアトレード基準の原則


経済的基準

フェアトレード最低価格保証
フェアトレード・プレミアム保証
長期的な取引の促進
必要に応じた前払いの保証など

社会的基準

民主的な運営
安全な労働環境
差別の禁止
児童労働・強制労働の禁止など

環境的基準

農薬・薬品の使用削減と適正使用
有機栽培の奨励
土壌・水源・生物多様性の保全
遺伝子組み換え品の禁止など


コーヒーの生産国のほとんどは、いわゆる開発途上国といわれる国々です。コーヒー豆の価格は、国際市場で決められます。遠く離れたマーケット動向を知ることが出来ず、業者との交渉の手だても持っていない立場の弱い生産者は、時として生産コストを下回る価格で売らざるを得ない状況に追い込まれてしまうことも。その結果、生産や生活に必要な利益を得られず、不安定な生活を余儀なくされている場合があります。


そんな状況を防ぐために、開発途上国の農産物や製品などを、単に市場価格で買い付けるのではなく、農家の生活が成り立つように考慮したフェア(公正)な価格で輸入・消費する貿易のしくみがフェアトレードです。「小川珈琲」は、2003年に国際フェアトレード認証ラベル商品の製造ライセンスを取得。2004年から国際フェアトレード認証コーヒーの販売を始めました。


また、世界フェアトレード・デー(5月の第2土曜)にちなんで毎年5月をフェアトレード月間とし、小川珈琲直営店にて特別メニューの提供や国際フェアトレード認証コーヒーの販売も行っています。商品を購入することで産地の生産環境や生活環境の向上につながるフェアトレード。珈琲作りのパートナーたちの暮らしを守るために。「小川珈琲」はこれからもこの取り組みに、より一層励んでまいります。

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BIRDFRIENDLY®︎
バードフレンドリー®認証コーヒー

渡り鳥が休息する森を守るプログラム

1990年代後半、専門家によって北米と中南米を行き来する渡り鳥の数が減っていることが確認されました。こうした事態を受け、アメリカワシントンD.C.にある世界最大の学術研究機関であるスミソニアン協会が「スミソニアン渡り鳥センター(SMBC)」を設立。以来、同施設が渡り鳥の調査研究と保護に取り組んできましたが、その研究によって渡り鳥の生息にコーヒー農園が関係していることが明らかになりました。


伝統的なコーヒー栽培はシェードグロウン(木陰栽培)と呼ばれる自然林に近い環境で行われ、渡り鳥はその森林を休息場所とし、そこに生息する昆虫などを餌としてきました。しかし、近年になって低コスト化を図るため森林を切り開き、収穫を機械で行うコーヒー農園が増え自然環境が失われたことによって、渡り鳥が減少していることがわかったのです。そこで、スミソニアン渡り鳥センターは自然の森林に近い環境の農園を維持するために、1999年に認証基準を設定。認証を受けた農園のコーヒー豆をプレミアム価格で買い取ることで、生産農家を支援しながら渡り鳥を守るバードフレンドリー®認証プログラムを創設しました。


この活動に共感した「小川珈琲」は、2005年に日本で初めて「バードフレンドリー®認証コーヒー」の販売をスタート。森の中でゆっくりと育つコーヒー豆は品質も良く、防風や直射日光の緩和効果があるシェードグロウンによる持続可能な農園づくりにも役立っています。その味わいを通して自然環境の大切さをお客さまに伝えていきたいと考えています。

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ORGANIC JAS
有機JAS認証コーヒー

環境にやさしい有機栽培の促進

有機コーヒーは、化学的に合成された農薬や肥料、遺伝子組換えなどに頼らず、自然の力を精一杯活かして育てられています。土壌など環境への負担を軽減する、農園で働く生産者にもやさしい農業の方法です。ルールに基づいてきちんと生産されているかどうか、農園や製造工場などで登録認証機関による検査が毎年行われています。こうして厳しい基準をクリアした食品だけに「有機JASマーク」の表示が認められています。小川珈琲では2001年に京都工場で有機JAS認証を取得。美味しいコーヒーを皆様にお届けするために、有機コーヒーの販売を通して、持続可能なコーヒー栽培の環境づくりにも取り組んでいます。

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ORANG UTAN COFFEE
オランウータンコーヒー

コーヒーのプロとつくる「森の人」とヒトのコーヒー

アジアで最大規模の低地熱帯雨林を有し、世界で最も生物多様性を持つ国といわれているインドネシア。しかし、森林火災や違法伐採などによって年々、熱帯雨林が減少。それに伴い熱帯雨林を住処とするスマトラオランウータン・タパヌリオランウータンの数も減少し、今や絶滅危惧種に指定されています。そんな危機的状況を救うべく、オランウータンの保全活動(S.O.C.P=Sumatran Orangutan Conservation Programme)を行っているのが、非営利団体「PanEco(パン エコ)」。熱帯雨林を必要とするオランウータンを守ることは、生物の多様性を守ることにもつながる。そんな考えのもと活動を続ける彼らに共感し、世界的に有名なロースター、バリスタ、カッパー、コーヒーマシンメーカーといったプロフェッショナルたちが賛同し、本プロジェクトはスタートしました。


オランウータンコーヒープロジェクトの目的は、多くの人々を魅了する高品質なコーヒーの生産を通して、オランウータンが生息する自然環境の保護や、現地のコーヒー生産者の生活を豊かにしていくこと。同プロジェクトでは生産地の環境整備をサポートするだけでなく、保護活動団体「PanEco」と生産者に生豆の売り上げから寄付を行い、還元することでオランウータンと環境を守る活動を支援しています。こうした特徴を持つオランウータンコーヒーの生産地は、スマトラ島のアチェ州ガヨ地区。ガヨマウンテン、マンデリン、トラジャなど特定銘柄の生産地としても知られる場所です。オランウータンプロジェクトでは、その活動の一環として現地に抽出器具などの設備を備えた「オランウータンコーヒーラボ」も開設。栽培から最適な抽出までを検証することで、生産者とともにコーヒーの品質向上にも尽力しています。


小川珈琲では、2017年にアジアで初めてオランウータンコーヒーの発売をスタート。「インドネシア スマトラ オランウータンコーヒー」の名で、「一杯のコーヒーからできること」をかたちにすることにしました。オランウータン、コーヒー生産者、コーヒーを愛する人たち、そして何よりも地球のために。オランウータンコーヒーには、たくさんの人のそんな思いが詰まっています。

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ONE OF LOVE PROJECT
One of Loveプロジェクト

音楽とバラで途上国の子供たちに笑顔を

「One of Loveプロジェクト」とは、音楽とバラで途上国の子供たちの教育環境や、その母親である働く女性たちの雇用整備の向上を目指す支援活動のこと。このプロジェクトは、パーカッショニストの斉藤ノヴさんと夏木マリさんが「途上国の子供たちに音楽を届ける」旅に出かけたことがきっかけで始まりました。


エチオピアやバングラデシュといった旅先で二人が出会ったのは、過酷な環境下で生活をしながらも笑顔を絶やすことなく懸命に生きる子供たち。彼らの健やかな成長のために、少しでも助けになりたい。そう考えた二人は、2009年に「One of Loveプロジェクト」を発足。毎年6月21日の「世界音楽の日」に合わせて開催するギグと、オリジナルローズ「マリルージュ」(毎月21日は「マリルージュの日」)の販売収益を途上国に寄付する活動を続けています。過去には、その支援金によってエチオピアのバラ農園にパソコン訓練プログラムを設置。支援金は学校の制服や教科書を購入・配布する費用としても使われてきました。


エチオピアといえば、コーヒー発祥の地。もちろん、現在も世界有数のコーヒーの産地として知られています。そんなエチオピアは、小川珈琲にとって遠いようで近い存在。「私たちにも何かできることはないか?」。そんな思いから小川珈琲は「One of Loveプロジェクト」を支援する活動を始めました。毎月21日の「マリルージュの日」には、数量限定コーヒーを頼まれたお客さまに真紅のバラ「マリルージュ」が描かれた京焼・清水焼のカップでコーヒーをご提供(小川珈琲本店、京都三条店、OGAWA COFFEE 京都店のみ)。先着10名のお客さまに「マリルージュ」の花をプレゼントしています。少しでも多くの人にプロジェクトを知ってもらうために。これからも私たちはコーヒーを通して、私たちにできることを考えていきたいと思います。

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GROUNDS FOR HEALTH
グラウンズ フォー ヘルス

コーヒーの生産地の女性を救う活動団体への支援

小川珈琲は、常に味わい深いコーヒーをお届けするために、原材料であるコーヒー豆の品質を重視しています。そのためには良質なコーヒー豆が必要不可欠です。しかしながら、コーヒー豆の作り手である生産国は、経済格差をはじめとする様々な問題を抱えています。世界では約1億2,500万の人々がコーヒー生産に関わっており、さらにその7割は女性です。そうした現状を踏まえ、生産者の生活を守り、安定したコーヒーの生産に貢献したいという思いから、小川珈琲では生産国の支援活動にも力を入れています。


そのひとつが、アメリカの非営利団体「Grounds for Health」(グラウンズ フォー ヘルス)への支援です。グラウンズ フォー ヘルスとは、主にエチオピアとケニアで、現地医療機関スタッフが中心となり、コーヒー生産国の女性の健康促進、特に子宮頸がんの早期発見・治療を目的とした活動を行っている団体です。具体的にはコーヒー生産国で子宮頸がん検診キャンペーンを実施しているほか、現地スタッフへの知識譲渡やトレーニングを通じて、現地の医療従事者が自ら活動を続けられるよう教育にも力を入れています。


そんな彼らの活動を支えているのが、北米のコーヒー関連業者を中心としたコーヒー業界。寄付金に加え、活動資金を集めるために年に一度コーヒーの生豆オークションを開催。その落札金額は、すべてグラウンズ フォー ヘルスの活動費として使われています。また、オークションに出品される生豆は、ブラジル、コロンビア、エチオピア、パナマなどの農園が寄付することで、生産国側もこの活動に貢献する仕組みとなっています。


小川珈琲では、2009年よりグラウンズ フォー ヘルスを支援するキャンペーンを実施。多くのお客さまにご協力いただきながら、その売り上げの一部を同団体に寄付する活動を続けてきました。


私たちの願いは、この活動の支援を通じて、病気の早期発見を促し、ひとりでも多くの人の命を救うこと。これからも私たちは「一杯のコーヒーからできること」を大切に、生産者に寄り添う企業であり続けたいと思います。

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FUN TO SHARE
FUN TO SHARE

低炭素社会実現に向けた取り組み

小川珈琲は、環境省が進める低炭素社会実現に向けた気候変動キャンペーン「Fun to Share」に参加しています。「Fun to Share」とは、地球温暖化対策の最新のアイデアを社会に広く共有していく活動のこと。オフィシャルホームページでは、地域・団体・企業が行う低炭素社会への取り組みや情報が公開されています。小川珈琲では、クール&ウォームビスの実施やコピー・プリントアウトを減らす取り組みに加え、節電や本社屋上に太陽光発電装置を設置するなど、エネルギーに対する取り組みも行っています。


PINK RIBBON KYOTO
ピンクリボン京都

すべての女性の明るい未来への支援

乳がん啓発活動のシンボルである「ピンクリボン」活動。アメリカの乳がん患者の家族が「このような悲劇が繰り返されないように」との願いを込めて始めたこの活動は、今や世界中に広がっています。
小川珈琲が本拠を置く、京都でその活動が本格的にスタートしたのは、2005年のこと。地元企業、京都の学生たち、そして京都府や京都市といった官公庁が一体となり、「ピンクリボン京都」が発足しました。


乳がんとは早期発見・早期治療によって治る確率が非常に高い病気。米国では75%以上の女性がマンモグラフィを受診しているのに対し、残念ながら、日本ではその数字が45%以内に留まっており京都においても受診率が低いのが実情です。「ピンクリボン京都」では、こうした現状を改善すべく、各種セミナー・パネルディスカッションや乳がん検診を始めとする、様々なキャンペーンや啓発活動を実施。小川珈琲はこうした活動への協力ほか、「京都スタンプラリー&ウォーク」への協賛などを通して、「ピンクリボン京都」の支援を継続的に進めています。